この車両はAssyによる部品調達で組み立てておりサハ211の車体と床下を使用します。 まず屋根ですが、サハ211とモハ414の低屋根部を切り継ぎます。次に車体は低屋根側(1エンド側)となる妻面の垂木部分を現物あわせで削って低屋根の寸法に合わせます。 ここで問題となるのが低屋根部における車体と屋根の干渉です。そのままでは組む事すらできません。車体側の天井にあたる部分は中央が膨らんだ形状をしているのでここだけ撤去して平らにします。 低屋根部の詳細は↓で詳しく述べる事にします。 次に出てくる問題が低屋根部の窓割です。意外と気付いていない方が多いようなのですが、低屋根部の窓割は妻面内部に母線ケーブルが通っているため他車に比べて妻面の厚みが大きく、その分だけ窓の位置が中央に寄り客扉からの間隔が狭くなっています。 415系1500番台は完成品がTOMIXより発売されていますが、製品は窓ガラス等の部品共通化の理由なのかこの違いを再現しておらず他車と同じ窓割となっています。私も製作時に再現するかどうか悩んだのですが、キレイにまとめる目処が立たずやむを得ず窓割は変更せずそのままにしています。 床下はサハのモールドを撤去し、モハ484から捻出した主変圧器・主整流器をはじめとする交流関連機器を配置します。 台車はDT50 (アーノルトカプラー対応) を装着しますが、カプラーは他車に合わせTOMIXのTN密連を、MM'ユニット間は実車の211系の棒連結器に倣って (実車の415系1500番台は密連ですが) 1991年の改造落成時より試験的にドローバーを採用しています。あまりにも連結作業がしにくいのでTN密連に統一予定です。 |
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↑ モハ414-1500のパンタ側妻面は母線が通っている関係で妻面の厚みが大きく端部ロングシート部分の2つの窓が若干中心寄りに移動している 隣りのモハ415の窓の位置と比較すると一目瞭然である 2007. 1.27 宇都宮(東北)線 小山駅 |
モハ402の妻面はモハ456から流用します。 モハ456の低屋根部は貫通扉がないので、他車の改造で余ったジャンクパーツから切り出して接合します。 |
屋根の低屋根部が干渉するので黄色の両矢印の範囲を加工してツライチにする あまり厚い材料を使うと今度は客室内に出っ張ってしまい見苦しくなるので薄めの方が良い 私は他車の改造で余った車体を有効利用している |
母線配管は適当な径の真鍮線を利用している 貫通扉にはメタリックテープを貼ってステンレスの質感を表現する |
種車にクハ210またはクハ211を使用するので、そのままだと両クハともにトイレが出来てしまいます。実車では奇数向きクハ
(上野駅基準でいわき側) にはトイレはありませんのでトイレ無し仕様に改造します。 画像では判りにくいかもしれませんが、窓部分のみ別の車体から切り出した窓を切り継いでいます。 加工の注意点としては、接合時に隙間なくピタリと嵌めさせるために他の車体から捻出する窓部分の構体を正確に切り出すこと、切り出す時に上下左右方向が極力曲がらないこと、切り口を丁寧に仕上げることの3点です。 また、妻面側は外からは不自然に見えないように切り口を45°に削って接合します。 実は改造後のエアブラシによる再塗装は行なっておらず、左図の赤線部分のみ銀色の色差しによる修正を行なっただけで切継ぎ部分自体は剥き出しです。再塗装に頼らず目立たないように仕上げるのはかなり困難で、奇数向きクハのトイレ無し仕様にする改造はハッキリいって難しいです。 |
屋根はモハ210とモハ414用を使用し、モハ210用の端から52.5mmの位置で切断・接合します。 調整代を見込んで多少長めに切断し、接合の段階で長さを調整する方が絶対無難です。長い分には削っていけばいいのですが、所要よりも短くなってしまったら目も当ててられません。 パンタは旧製品を使用しており、そのままでは直流用ですので多少贅沢な部品転用ですがPS16とPS101の部品を組み合わせて上手い具合にPS16Hに変身させています。 現在では取付用孔の寸法・形状が異なりますがPS16Hが発売されていますのでこれを利用するならこの部品転用は不要です。ただし屋根側になんらかの加工が追加になりますが・・・ 屋上機器関係では計器用変圧器の横に孔を明けて碍子を追加します。製品ではただ単に箱のようになっているだけですのでこれだけでも随分変化が出ます。 余力がある方はABB周辺の高圧ケーブルに銅色か黒で塗っておくとメリハリ出ますが、なにせこの部品は塗料の乗りにくい材質で出来ていますので、少しでもぶつけたりすると間違いなく塗装が剥がれます。塗装前に予めプライマーで下地処理してありますが、あまり意味がないです・・・ |
クハの屋根には常磐線特有の無線アンテナおよび配管を取り付けます。アンテナ配管にある取付用の突起は全て撤去し透明なゴム系接着剤で固定しています。 この常磐線無線アンテナも車両によって相違があり、401・403系は筒状のアンテナ本体が乗っていますが、415系は初期車を含め配管はあるものの、台座だけとなっています。 415系1500番台は増備の途中で民営化を迎えたため、国鉄時代に増備された車両は在来の415系と同じく配管・台座が設置されていますが、JR化後に増備されたクハ411-1522〜、1622〜は配管・台座がありません。 1500番台についても検電アンテナは取り付けますが、取り付け部分の屋根のコルゲートは削り取ります。 |
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