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453・455系(交直流急行色)


 455系は451系・453系の後継車として東北線盛岡電化に合わせて1965(昭和40)年に登場した交直流急行形電車です。
 453系に抑速ブレーキを追加した形式であり、165系の交直流版といえます。また457系はそれまでTM2・TM9主変圧器を搭載した交流側50Hz専用の451・453・455系とTM3・TM10を搭載した同60Hz専用の471・473・475系を統合しTM14を搭載して50/60Hz共用とした形式で、新製時より冷房車として登場しています (後に主変圧器はTM20に更新されている)。登場当初はサロ・サハシ・サハを入れた12両(8+4両)で運転開始され、1967(昭和42)年よりサハシ1両を入れた13両(6+7両)運転となり、1977(昭和52)年9月にはサハシが外されて6+6両となり59-2改正まで続きました。
 59-2改正で6+3両の9両編成に減車され東北急行末期の象徴的なスタイルとなっていましたが、1985(昭和60)年3月14日の東北・上越新幹線上野開業に伴い455系急行列車が全廃され急行形電車としての使命を終えました。


 60-3改正以降は東北線仙台地区の普通列車全面電車化用としてサロを除く全車が普通列車用となり、翌1986年からセミクロス化が進められました。1985年秋からは現在の東北色に色替が行われ、1988(昭和63)年7月に全車が東北色に統一され455・457系から交直流急行色が消滅しています。一方451・453系は交直流色のまま残り、1992(平成4)年まで活躍しました。
 1991(平成3)年、455系に訓練車が誕生し一旦消滅した455系交直流色が白帯が入りながらも復活しました。この訓練車も2007年に廃車となりましたが、このうちの1両、クモハ455-1が大宮の鉄道博物館で保存され往年の交直流色で展示されています。



 模型は50-3改正〜60-3改正までの上野口急行列車を再現できる仕様としました。上野関連で常磐線用の453系も紹介します。種車は全てKATOの457系で改造は1985(昭和60)年〜2010(平成22)年です。

 全車両共通の工事として、側面のHゴムは実車に合わせて白H(灰色9号)に変更しました。元の銀を紙ヤスリで軽く落とし、灰色9号を塗ります。紙ヤスリで削る時に窓ガラスに傷が入りやすいので注意が必要ですが、現行の製品は最初から白H仕様となっていますのでこの作業は不要です。
 記事の内容は455系東北色のページと一部重複している部分がありますが、ご了承願います。





 画像は国鉄時代の60-3改正までホームグラウンドだった東北線上野口を走行するクモハ455-1

 鉄道博物館での展示に向けて郡山総合車両センターで整備を受け、同館で一緒に展示される4両と共に大宮まで配給列車(配9146レ)で回送された時のもの

 本線上における最後のお披露目となった



第1部:453系

455系との差別化のため細かい部品の追加が主な内容となっています。


クモハ453-2

 実車に合わせてシールドビーム化改造を施工しています。種車の運転台部分を切除し、KATOのクハ411前面部分を切継いでいます。
 また画像では判りにくいですが、主抵抗器〜台車間にCP(C-1000タイプ)を追加しています。1位側の台車脇にある四角い箱がそうです。サハシ153から移植して取付けました。
 屋根には常磐線無線アンテナ2個を取付けます。検電アンテナは415系用のものを装着し、信号煙管は移設します。
 また、クモハ451にする場合は実車の主電動機の容量が小さいのでGMの主抵抗器(103系用?)に換装し、周辺の機器類を移設するとそれらしくなります。



モハ452-2

 画像のようにナンバーの両脇にルーバー(主整流器用)を追加します。タヴァサのPT-1403を使用しました。ルーバー取付は画像の側のみで、反対側は製品のままです。主整流器がRS5またはRS5A装備のモハ450全車とモハ452-1〜20が該当します。

 製品にはCP(C-2000タイプ)がモールドされていますが、クモハにCPを装着したため撤去し空いた場所にそれらしい機器を接着しました。

 屋根にある計器用変圧器(冷房装置の隣に見える銀色の箱状のもの)ですが、ただ箱になっているだけですので実車同様に碍子(KATOの交直流車用)を追加しました。計器用変圧器からパンタにかけての配線は省略しています。低屋根部にあるファンデリアはモハ450・452とも3連です。



クハ451-19

検電アンテナを475系用(円錐形)のものに交換しました。
クモハと同様、信号煙管(銀河製)を所定の位置に接着し、赤13号で塗装します。
屋根には常磐線無線アンテナが付くハズですが、ない… 完全に忘れてます(大汗)

余談ですが、屋根が製品のままの車両はアクセントとしてベンチレーターおよびクーラーをねずみ色1号で塗装しています。



サロ451-119

 CP付のサロ451-100番台車で、GMから分売されているC-1000形(網状のカバーがあるタイプ)を取付けました。
 製品は青帯付きでしたが、青帯を撤去した晩年の姿とするため再塗装を行っています。
 画像のサロは1987(昭和62)年に購入したものでクーラーはAU13が取付けられていました。現在はAU12Sに交換しています。

 常磐線の451・453系サロは編成中のCP容量不足が予想されたため後天的改造でCP取付が行われました。昭和40年代以降は100番台の方がが多数派となっています。101〜105は新製時からCP付き、107〜119はサロ451-0からの改造車です。したがって、106は双方を区別する理由で欠番となっています。



サハ451-101

実車では3両のみ(1、2、101)の在籍だったサハ451です。模型はCP付の101です。
モハ456の車体とモハ164の1エンド側(パンタ側)妻板を切継ぎました。
画像では非常に見にくいですが床下は若干重装備となっていますので実車画像を参考に機器類をそれらしく並べました。



サハシ451-13

455系基本編成(8号車)に連結するビュッフェ車です。
屋根は特に手を加えず調理室小窓上部にルーバー2個(タヴァサPT-1403)を追加するだけで、後は塗装のやり直しのみとなります。



第2部:455系

 457系が種車のため屋根の改造が主体となります。



クモハ455-15

車体は非改造でトイレ部分上部にベンチレータを1個追加します。
行先サボはなにげに新幹線リレー号用を貼ってあります(笑)

この車両は1982(昭和57)年の購入で既に25年以上(2007年現在)が経過しており、車体更新を行っています。



モハ454-15

動力車となっています。
モハ454初期タイプのためベンチレータの配置を変更し、3個を千鳥に配置します。
また、低屋根部のファンデリアは6連の大型のもの(タヴァサPN-483)を使用します。ファンデリアの6連化はモハ454-9以降(実車の昭和40年度民有車両以降に落成の車両)が対象です。

製品のままでは低屋根部がちょっと物足りないため↑のモハ452-2と同様、計器用変圧器に穴を明けて碍子をさしてあります。
画像では直流避雷器に隠れて見えにくいですが、横方向に差してある碍子がそうです。
↑のクモハ455-15と同様購入から25年以上が経っており、車体・屋根・動力装置の更新を行っています。



クハ455-71

新製時より冷房車として製造されたクハ455の後期形(65〜)で、両端のベンチレータは撤去します。
実車は1979(昭和54)年に汚物循環処理装置を取付けており、模型でも銀河のパーツを使用して再現しました。



サロ455-45

この車両も1970(昭和45)年登場の後期形で、実車では42〜45の4両が該当します。
元のクーラーの台座(6箇所)を全て撤去し、別の屋根から持ってきた台座5個を接着してAU13を取付けます。
トイレ上部のベンチレータがないのは後期形共通の仕様です。
↑のサロ451-119と同様、製品は青帯付きなので再塗装して青帯を消してあります。グリーンマークは181系用のものを転写します。



サハシ455-16

 ↑のサハシ451と異なるのはビュッフェ部の窓の高さで、サハシ451と比較し約0.5mm下げます。これは業務用扉も含めて両側面とも同様です。
行先サボは切継ぎ後に改めて追加しています。
 またサハシ451の場合とは異なり、調理室小窓部分のルーバーは1個が屋根に移設されたため車体側のルーバーは1個のみとなります。

実車ではサハシ455からビュッフェカウンターに着席用の椅子(12人分)が追加となりました。
私は適当なパーツがなかったのであっさり省略(笑)。



第3部:475系改造車

KATOの475系基本セット(10-461、60Hz帯入り)6両を東北仕様に変更しました。
今回はこのうち3両をUPします。主な変更点は60Hz帯の消去と先頭車のタイフォンの2点です。




クモハ455-203

 実車はクモハ453-21の改造車です。
 クモハ455との違いは床下に集中しており、トイレ・洗面所用水タンクの撤去(模型はそのままです)と、画像では見づらいですが1位側台車の脇に空気圧縮機を取り付けます(↑のクモハ453-2と同様です)。
 実車は前述の通り水タンクの設置スペースがなくなった関係でトイレ・洗面所は撤去されています。



モハ454-203

 製品のモハ454とほぼ同じです。実車はモハ452の中で唯一、側面ルーバーのないモハ452-21からの改造車なのでモハ454と同様ルーバーのない普通の外観となっています。
 低屋根部のファンデリアは3連です。



クハ455-1

タイフォン以外は製品のクハ455と同様です。

実車は60-3改正後に特別保全工事が施工されましたが、初期車ということもあり若干簡略化された仕様となっています。



第4部:訓練車

交直流急行形色でありながらこの3両だけはJR仕様です。
各形式とも上記のような改造を行ってから白帯2条と訓練車の文字を追加します。いかに白帯をキレイに入れるかが最大のポイントです。
実車は全車とも塗り屋根となっていますので模型でも塗り屋根仕様としました。

訓練車特有の装備等はありませんので白帯を剥がせば営業車に戻せる仕様になっています。



クモハ455-1

屋根に加工が集中しておりベンチレータ1個とJR共通無線用アンテナを追加します。




モハ454-1

動力車です。
ベンチレータは3個千鳥配置に変更し、低屋根部にルーバー(3連)を追加します。



クヤ455-1

車体・屋根は非改造で白帯と訓練車の文字の追加のみです。
訓練車の文字はGMクモヤ143キットに付属のもの(M-1036N)を使用しています。このインレタは単品でも発売されていますが、入手は比較的難しいです。

以上、訓練車の3両は車体の再塗装を行っています。
イヤラシイ切継ぎなどの作業はないので比較的容易に製作することが可能だと思います。



訓練車は絶対製品化される事は無いだろうと思って製作しましたが、まさかTOMIXからリリースされるとは・・・(汗)



改造いろいろ


1.サハ451-101

種車はモハ456を使用します。


 低屋根部分の妻板を撤去し、モハ164から捻出した妻板を接合します。
 切継ぎは客用ドアの位置の関係から車体と妻板の接合部分を45°に削って瞬着で接着しています。

 妻面は画像のように窓以外のモールド(電動機冷却風取入口 等)は全て削り取ります。トイレ側(2位側)も同様です。


 切継ぎに際して切り取った妻板は貫通扉がなく非常に壊れやすい状態ですので、接着するまでは取扱いに注意してください。

 塗装は下地処理としてグレーを吹いた後、クリーム4号→赤13号の順です。
 塗料はGMカラーを使うのが早いですが、GMカラーのラインナップに赤13号はありませんので自家調合が必要になります。
 確かどこかのメーカーでエッチング用の赤13号塗料が発売されていたと思いますがこれは金属用であり、プラ車体に塗装するとプラが侵される危険性がありますので使用しない方が無難でしょう。



 自家調合はGMカラーの
西武ラズベリー(No.20)をベースにクリーム10号(No.21、185系旧塗装などのアイボリーホワイト)とクリーム1号(No.5、スカ色のクリーム色)を少量混ぜて既製品に極力合わせるようにしています。











 屋根ですが、流用できるものがないのでやむを得ずモハ153用をベースにクーラー・ベンチレータともに実車画像を参考にして配置しています。
 クーラーは昭和55年当時の画像に基づいて配置しており、AU13E・AU13ENの混使用です。









 床下はこんな感じです。
 改造が終わってそのまま組むと1位側(今回改造した妻板の側)で床下と座席が干渉します。
 製品のモハ456(非動力車)の床下もこの部分は干渉を避ける構造になっていますので、この部位のみ床板を鉄ヤスリで薄く削る必要があります。



 床下機器は画像のように並べました。再塗装していないので見た目がちょっと気の毒ですが(笑)






2.サハシ455-16

 KATOのサハシ455は正確にはサハシ451タイプです。実車のサハシ455はビュッフェ部分の窓が若干低いので、私としては非常に気になりました。
 一見、何の変哲もないサハシですが、かなりの改造が必要になります。

改造の概要を以下に示します。



3.モハ454の屋根


 455系東北色の項でも述べましたが、モハ454は初期形と後期形でベンチレータの数・配置が異なっており模型でもその違いを再現しています。

 画像上は新製時に冷房準備車として登場したグループで、ベンチレータは5個です。モハ454-37〜が該当します。

 画像下は新製時は非冷房車だったグループで、ベンチレータは3個です。

















4.サロ455-45の屋根


 後期形でクーラーは5個です。クーラーの間隔は19mmとし、ベンチレータはクーラーの真横で揃う位置となります。

 参考までに165系サロ165-130〜も同様です。








5.先頭部分



 最後に先頭車の詳細画像です。

 左はシールドビーム化されたクモハ453-2、右は訓練車であるクモハ455-1です。
 クモハ453の先頭部分はクハ411の流用です。ヘッドライト遮光板をクハ411用ヘッドライトレンズが収まるよう若干の加工を行っています。

 KATOの近郊形・急行形電車全般にいえる事ですが、増結用交換台車にスカートを装着するとスカートが若干奥に引っ込んだ感じになります。
 そこで、スカートの取付部を加工して製品状態よりも若干前に出る位置で台車に接着しています。
 台車・スカートとも接着剤ののりにくい材質で出来ており接着がやや不完全になってしまいますが、ぶつけたりしなければ特に問題はないように思います。



 続いて、475系からの改造車です。


 製品の475系はおわん形タイフォン仕様ですので、上から銀河の暖地向けタイフォン(N-061)を取り付けます。

 N-061の取付ですが、エッチングランナーから切り離した状態では平らとなっておりそのままでは取付が出来ません。そこで製品のランナーに付けたままの状態でタイフォンの裏面から先の細くなっている金属の棒状のもの(私は大きめの+ドライバーを使用)して少しずつだましだまし湾曲させるよう整形し、瞬着で固定しています。
 タイフォンパーツの整形(湾曲)は少し控えめな方がいいと思います。


 最後に60Hz帯消去のため車体全体にヤスリがけを施した後に再塗装しています。

 参考までに塗装の順序ですが、ヘッドライトがデカ目なので若干塗装工程を変えており、以下の順序にて塗装を行っています。


1.先頭車の裾周り(乗務員扉付近まで)のみ赤13号を吹く(マスキング不要)

2.乗務員扉から前側およびヘッドライト部分から下をマスキングしクリーム4号を吹く
 (
ここで先頭部分の下半分の塗り分けラインが決まります。作業は丁寧に!)

3.1で塗装した部分および窓廻りをマスキングして赤13号を吹く


この作業手順(都合3回塗り)で塗装すると手間が増えますが2回塗りで仕上げるよりも先頭部分の塗装ラインが乱れることなく比較的キレイに仕上がります。



〜最後に〜

今回は訓練車以外は国鉄時代の再現が目的ですので、民営化後に多発する外観の変化を伴うような改造は冷房改造を除いてほとんどなく、原形に対し忠実に模型化すればよいので実車調査は比較的楽でした。
交直流急行色の塗装は赤13号の発色に注意すればとりあえずそれらしく見えるのですが、実車の赤13号は他の色に比べて褪色が早いので国鉄時代によく見かけたちょっと色褪せた455系を再現するのもありでしょう。


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