国鉄異色機関車大集合撮影会

東京北鉄道管理局主催の写真撮影会でミステリー列車形式で1985(昭和60)年2月17日に開催されました。
参加者は上野駅中央改札口付近で受付が行われ、8番線から14系団臨に乗車して現地へ向かいました。
ミステリー列車とのことで撮影地は公表されていなかったのですが、受付が済んで受け取った資料を見て東大宮操と判明しました。

機関車は4両が用意され、EF58 89を除いて近いうちに首都圏から姿を消す車両が集められました。
撮影はもちろん参加者限定です。撮影時間は昼食を挟んで2時間30分が設定されました。

列車はいちおうミステリー扱いで上野からストレートに東大宮操へ行くルートはとらず、常磐線〜武蔵野線〜武蔵野貨物線大宮支線〜東北貨物線を通過し、今はなき武蔵野操でカマ交換をするという割と凝ったものであり、参加費用は昼食付き交通費込みで3、000円というのは今思うと非常にリーズナブルな設定です。



今回の撮影会専用団体臨時列車に使用された尾久区14系8連です。
特別のテールマークが用意されました。
車両基地なので乗降用ホームは無く、参加者は梯子を使って乗り降りしています。

当初は14系6連とのことでしたが、応募者多数のため増結し8連で運転されました。
画像は8号車のスハフ1433です。
53-10改正で常磐線に転属しローピンに塗られた301です。
301・302の2両がありましたが、302は60-3改正で門司へ復帰し、残った301も61-3改正で門司へ帰ってしまいました。

後に見えるのは57-11改正で保留車となった20系やワキ8000ですが、他にもマニ36・37、スハフ42等が留置されていました。
宇都宮運転所の145号機です。60-3改正で宇都宮運転所のカマは全て田端に転属となりましたが運用に入ることはなく、89号機を除いて廃車となりました。

後の12系はただ連結しているだけです。
1984年8月の全検でリバイバル塗装が施され茶色となった89号機です。
当時は注目の的でした。廃車予定だったのですがひさし付きだったのが幸いし、当初全検予定だった109号機に代わって生き延びる事になりました。東北筋で最後に残ったゴハチです。

1998年に引退し現在は鉄道博物館にて展示されています。
57-11改正以降吾妻線工臨用として2両が残った高崎第二機関区のEF15ですが、60-3改正で引退することになりました。
画像の165号機は原型ライトで人気がありました。

165号は1985年10月に廃車となりましたが、その後高崎で保管され現在は横川の鉄道文化むらで展示されています。
4両の並びです。

当時話題を独占していたカマばかりでした。
撮影会の様子です。

撮影ポイントの近くにオハ14136を含む14系ががドアを開けたまま留置されていたので、デッキまで上がって撮影しています。
参加者は乗車した号車によって2分割され、EF15側から撮影開始するグループとEF81側から撮影開始するグループに分かれて撮影が始められ、その後は自由に撮影できました。
真横からの並びです。
「宇」の区名札が懐かしいです。

EF81301は田端、EF58は2両とも宇都宮、EF15は高二の所属でした。
午前中の最後はカン付き89です。
撮影会場から後を見ると普段どおりの115系・583系が留置されています。
トイレは会場から少し離れた位置にあり、ここまで歩いて行きます。
その間にこんな位置から583系を撮影しました。115系の床下付近からのアングルです。
午前中は4両並びを撮影した後、一旦全員列車内に戻って昼食タイムとなります。
その間車両の入換えが行われ、午後の撮影はこのように茶ガマ2両が重連になりました。

参加者が食事中の14系は車両の入換えが行われ、若干後に下がっています。
茶ガマの重連はEF15が先頭に立っています。

なかなか貴重な1コマでした。
撮影会が終了し上野で解散後、大宮まで戻ったら今回の撮影会で展示された89が回送されてきました。
復路の団臨を武蔵野操まで牽引後、その足で宇都宮まで帰ったようです。

牽引機 :上野−松戸−武蔵野操:EF81 302(往復とも)
      武蔵野操−南浦和−東大宮操:EF58 89(往復とも)
      客車は尾久区14系8連

←上野 スハフ1455−オハ14198−オハ14115−オハ143−オハ14200−オハフ1549−オハ14114−スハフ1433


<撮影会場脇に留置されていた車両群>(確認出来た車両のみ)

マニ372020+ナロネ21138+マニ372017+ナハネ20303+20系数両+スハフ422074

マニ362141・2156、ワキ8957・8959


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