さよなら183系踊り子ミステリー号

60-3改正で田町電車区183系は新幹線リレー号廃止によって捻出され新前橋区から転入する185系に置き換えられることになり、183系はあずさ用として松本運転所に転属することになりました。この惜別企画として東京南鉄道管理局が企画したもので品川発のミステリー列車が1985年1月15日に運転されました。

最終目的地は御殿場で、途中品鶴線大崎支線を利用した方向転換や汐留貨物駅への入線、東京海底トンネルの通過、横浜羽沢貨物駅の通過など当時在籍していた貨物線を最大限利用するという相当思い切ったもので、ミステリーものとしては大変秀作であったように思います。



まずは集合場所の品川駅に行く前に上野に立ち寄り、津軽のゴハチを撮影しました。
今回は103号機です。
60-3改正でゴハチの引退が決定していたため、ゴハチの前に人が群がるようになりました。この改正で客車の新型化がほぼ完了するためゴハチはその使命を全うし存在意義が薄れてしまったような感じもします。
ローピン時代の92号機で、列車はゆうづる2号です。
60-3改正で客車ゆうづるはそのまま残り動きが少なかったですが、カマは全てEF81に統一されています。
現在92号機はカシオペア塗装となり現在でも寝台列車牽引用として健在です。
上野駅での撮影を終え品川に向かい、乗車受付を済ませて品川駅臨時ホームに降りました。

まずは側面サボの画像です。特別に用意されたものですが外側から両面テープで貼られた簡単なもので、運転終了後は希望者にプレゼントされました。
参加者は乗車する号車が指定されており、デッキには画像のように参加者名簿が張り出されました。
座席は自由着席となっています。
最終目的地の御殿場では撮影会状態です。
中線に停車し、2時間半に亘って自由に撮影できました。
駅構内には駅員を多数配置し、列車が来ない時は線路内に降りての撮影も許可されました。

今では絶対考えられない事です。
参加者はこのような感じで線路内で撮影していました。
列車が来ない時はとにかく自由です。

画像はクハ183-1019で富士山の図柄です。
往年の『つばめ』の再現で大崎支線経由で方向転換したため奇数向きクハが沼津方向を向いています。
183系電車の車体標記

60-3改正で見られなくなった・・・はずでしたが、167系の廃車に伴い2003年から標記は「東チタ」とはなったものの、田町の183系配置が復活しました。
115系の沼津行が入線します。

列車接近5分前になると線路内にいる参加者は一旦ホームに引き上げ、列車が発車するまでホームで待機するという方法が採られました。
こちらは国府津行です。

御殿場線は1980年に小山電車区から転入した115系により新性能化され、全て4連での運用でしたが59-2改正で3連に短縮することになりモハ115は全車がクモハ115-500番台に改造されました。
因みにモハ114は全て低屋根800番台です。
こちらはクハ183-1018側です。

ヘッドマークは両側で違う図柄のものが掲示されました。
やはり線路内に降りて・・・
こちらはもっと極端な例で線路を渡って反対側に出て撮影したところです。

東海道線内は行きは貨物線経由、帰りは旅客線経由で再び大崎支線で方向転換して品川に戻りました。

編成

1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 10号車
クハ183 モハ182 モハ183 サロ183 サロ183 モハ182 モハ183 モハ182 モハ183 クハ183
1018 1030 1030 1110 1008 1032 1032 1029 1029 1019
サロ183の2両は通路扱いで御殿場駅停車中に車両部品即売会会場として使用された

運転時刻
品川848→恵比寿858/914→蛇窪(信)922/928→品川935
ここまでのコースで『つばめ』の方向転換を体験したことになります。参考までに西大井駅はまだ工事中でした

↓続き
品川937→汐留(貨)943/1003→東京貨物ターミナル1013通過→浜川崎1024通過→鶴見1031/1041(弁当積込み)→横浜羽沢1049通過→大船1102通過→平塚1115通過→国府津1128/1130→松田1141通過→山北1147/1216→御殿場1237着(鶴見 →国府津間貨物線経由)

御殿場1406発→谷峨1423/1428→山北1433/1434→松田1440通過→下曽我1448/1454→国府津1500/1502→平塚1514/1516→大船1536/1537→戸塚1543/1544→横浜1555通過→新川崎1604通過→恵比寿1620/1635→品川1646着 (国府津→鶴見間旅客線経由)

列車番号
品川―恵比寿:9921M、恵比寿―汐留:9922M、汐留―国府津:9923M、国府津―御殿場:9623M
御殿場―国府津:9624M、国府津―恵比寿:9924M、恵比寿―品川:9926M

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