直流電気機関車
今回ご紹介するのは主に東海道・東北・高崎線等で見られる直流機関車群です。
交流・交直流機と同様、車体の切継ぎや動力装置の加工はありません。塗装変更や細かい車体の加工が中心です。
ネタガマが多い?のが特徴です。意識して作った訳ではないのですが(笑)
全機共通の改造点として、屋根に一体モールドとなっているホイッスルの別パーツ化(KATO EF58用)を実施し、またJR貨物機については全機共所定の位置にGPSを取り付けています。
種車は全てKATO製で改造は2006(平成18)年より開始しました。
では、毎度の事ながら…
EF60 511〔高二〕
国鉄時代の高崎線貨物列車再現のために製作した1両です。
種車はKATOのEF60特急色で再塗装しています。大宮工場出場車仕様なので屋根は黒に変更し、ナンバーは国鉄高崎第二機関区(現・JR貨物高崎機関区)時代の511としました。
ナンバーは切継ぎましたが、ちょっと失敗だったので作り直す予定です。
製造銘板は実車同様三菱のプレート(銀河製)を接着しました。車体塗装後に貼ります。
先頭部の手すりはKATOのEF63用を取り付けます。EF65用ではスケールオーバーになります。
EF65 1001〔宇〕
宇都宮運転所時代のPFトップです。
これも国鉄仕様で、主に往年の『あけぼの』や東北線貨物列車用の設定になっております。
やはり屋根は黒に変更しました。
EF65 506〔〕
1992年に発売されたJR貨物色の500番台です。
初期タイプのJRマークとなっているのが最大の特徴です。
初期のJRマークの作り方は簡単で、GM製205系ステッカーの中にある京浜東北線ブルーの上にJR
FREIGHTマーク(KATO製)を転写し四角に切り取ってから白地部分に貼り、少し大きめに切り取って白い枠を表現します。
実際は四隅がRになっていますがあっさり省略しました。これだけでも十分雰囲気が出ます。
あと、先頭部に手すり(EF65 1000 JR貨物色用)を取り付けました。
EF65 1068〔新〕
KATOのEF65 1次更新色を後期型に改造しました。
パンタはPS22に変更し、乗務員室の上にある扇風機用突起を追加します。
突起はEF65 1000(KATO製)から削ぎ取って接着しました。更新工事により不要となった車体から流用しています。
ナンバーは別売のEF65用赤プレートを使用してバリエーションを増やしています。
EF65 535〔〕
実車ではすっかり有名になったゴサゴです。
実車に合わせて屋根の黒塗装化を施工したのみです。
一見国鉄仕様のようですが、GPSを搭載したレッキとしたJR仕様です。
EF65 1059〔新〕
これもかなり有名なセンゴックです。
今回の車両の中で一番改造規模が大きかったカマです。
種車はEF65 1000の初期製品(昭和63年購入・フライホイールなし)で老朽化が進んでおり、今回の更新工事に併施という形で塗装変更を行いました。
車体は2次更新色仕様を使用し、Hゴムは実車同様グレーに変更しています。
↑のEF65 1068と同様、扇風機用突起を追加して車体を後期型に改造します。
最新タイプの車体に旧製品の動力装置・台車という組み合わせとなっており、このまま組み立てられますが車体と動力の間に少し隙間ができます。
走行に関しては特に問題はないですが、隙間があるのでヘッドライトの光が漏れてしまいます。
手すりは真鍮線で新製し、車体の塗装が終わってから取り付けて筆塗りしています。
ナンバーは最終的にどうするか決まっていないため未装着です。既に発表しているED75
1028と並べると面白いです。
EF210-118〔新〕
新鶴見機関区配置の桃太郎でいわゆる『鶴太郎』です。
TOMIXからコキ110とのセットで発売されていますが、カマだけ欲しかったのでパンタを交換して製作してしまいました。
パンタは適当なのがなかったのでTOMIX製を使用しています。
取付座の加工が必要になります。
今回の製作レポートはEF65 1059です。
種車は台車・スカートの色の関係からEF65 1000初期形がいいでしょう。
〜EF65 1059を製作する〜
<車両以外で用意するもの>
・EF65 1000車体Assy(EF65 1000初期形を使用するのがベスト)
※EF65 1000後期型(1980年発売の旧製品)は前面の一部が別パーツになっており、処理が大変そうなので避けた方が無難です。
・真鍮線(0.3〜0.5mm)
・塗料・接着剤など
まず、車体を分解します。
取れるものは全て撤去します。前面のひさしも別パーツなので取り外します(非常に紛失しやすい部品なので保管には十分ご注意ください)。
次に元の塗装ラインを消すのと、塗料ののりを良くするために全体にヤスリがけします。
モールドを潰さない程度に留めた方が良いでしょう。
後期型タイプにするため乗務員室上部に余剰となっている他のEF65-1000車体(後期型)より扇風機用突起を切り取って移植します。
向きは決まっており、角度のきつい方が前を向くようにします。
ここまで加工したら塗装に入ります。
今回は切継ぎをしていないためグレーでの下地塗装は行っていません。
馬鹿でかいJRマークは今回はインレタ等を使用せず塗装で表現します。マークの幅は3mmです。
画像は黄色5号(103系)→白を吹いてJRマークをマスキングで表現するためのケガキを施した所です。
実車画像を元に慎重にケガキました。
後はラインを乱さないよう先頭部分の黄色やJRマークを丁寧にマスキングして青20号(24系用)を吹き、最後に屋根以外全てをマスキングして黒を吹きます。
黒の塗料が余計な場所にまわらないよう車体の裏側も全てマスキングします。
また、モニター・先頭部のひさしだけは外した状態で別工程で塗装した方が組み立てた時の見た目が良くなります。
塗装が完了したら車体側面右下に『JR貨物』(KATO製のインレタ)を入れて車体の改造は終了です。
参考までに実車の画像を載せておきます。JRマークの配置は両側面とも同一です。
組み立ては切継ぎを行っていないので問題なく組み立てられます。
センゴックの製作はJRマークの表現さえ出来れば思ったほど難しいものではありません。JRマークは塗装での表現が難しければ文具店等で一般に市販されている複数のインレタを切り取って組み合わせて表現するのも選択肢として考えられます。
今回ご紹介したカマは製作が特に難しいという車両はありません。車体の改造も比較的小規模になっています。
JR貨物更新機の屋根ですが、大宮出場車の屋根は必ずしも黒とは限らないようです。時代設定にもよると思いますが、特にEF65の場合は必ず黒と言う訳ではなさそうで特定ナンバー機の実車調査の際はこのあたりも調べたほうが良さそうです。
私としては機関車の屋根を見下ろせる機会があまりなく、調査不足が痛いですが…
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