東北の715系は60-3改正で登場した それまで東北の主要幹線における普通列車の大部分がED75+旧型客車の組み合わせで車両の老朽化が進んでおり、車両の取替えに当たっては単純電車化でも十分なメリットが期待できると判断したようで60-3改正で電車化が実施された 特急・急行の廃止により余剰となった捻出車を有効活用する事により車両の若返りを図ったと見ることも出来る 同改正における東北線黒磯以北の普通列車の電車化は北・仙・盛の3局に跨った黒磯〜一ノ関間で実施され大幅なスピードアップが図られたが、一ノ関以北は全面的に12系・50系に置き換えられたものの客車普通列車が残った 以降は一ノ関で電車と客車が分断され同駅で乗換えが強制されるダイヤとなり、下本側に仙台方面行の列車が、上本側に盛岡方面の列車が発着する変則的なパターンになったが完全電車化された現在でもそのまま踏襲されている 715系1000番台の登場当初は画像のようにクリーム1号ベースのカラーリングとなっており、1986年より455系新塗装車に合わせてクリーム10号ベースに順次変更された 九州の715系とは異なり車体腐食防止の観点から寝台用小窓は改造当初から全て埋められている 1985. 5.-3 一ノ関駅 |
↑の§1-1の画像と一部重複する箇所がありますが、モハ714の屋根の改造は左の画像に示す通りです。 直流避雷器および交直切替関係の碍子類は殆どを撤去し、銀河の7段碍子と真鍮線を使用して写真のようにまとめています。 なお、モハ715は塗屋根化以外の切継ぎ・撤去・移設等の改造はありません。 |
715系1000番台は前述の通り耐寒耐雪仕様であるため、九州用の暖地向け715系0番台とは異なり妻側で貫通扉のない部分
(種車でデッキがあった所) には貫通扉を増設しています。 模型も実車同様に増設しますが、元の妻板の幌枠モールドは生かして幌枠の中に今回の改造で余った前述の583系車体から貫通扉部分を切り出して嵌め込みます。 別車体から扉部分のみ切り出してはめ込むと扉周辺に隙間が出来たりしますが、隙間をパテで埋めてバッチリ塗装してしまえばわからなくなります。 画像はモハ714-1010で、妻面のキャンバス押さえは削り取っています。 |
ヘッドライト用遮光板間系は113系用の部品を流用します。 113系とクモニ143のヘッドライトの左右の間隔は偶然にも同一なので以下に述べるような加工が必要になってきますが、加工後はすんなりと取付が可能です。 |
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ヘッドライトレンズ用の遮光板は113系用なので先頭部分は台形のような形状になっています。 クハ715-1100は切妻なので台形の部分をまっ平らに削り、両端は幅を詰める形で削ってしまい車体の形状に合わせます。 この加工で何の問題も無く車体に納まります。取り付けにあたって干渉部位はないので車体側の加工は不要です。 |
前述の通り、カーブ走行中に床板と接触しカプラー腕が引っかかって台車が旋回不能となり脱線する不具合が発生したので、マウントタイプTN密連を使用するタイプに改修を行ないました。 余談ですが、頻度は少ないですがカプラー腕を延長するとレールがレベルから勾配に差し掛かった時に長くなったカプラー腕と床板が干渉し、台車が浮き上がり脱線するという不具合もありました。 今回の改修で何れの場合も不具合が発生せず安定した走りを実現しています。 |
<改修前> | <改修後> |