483系・485系(国鉄特急色)



 485系は481系(60Hz用)と483系(50Hz用)を統合するべく『よん・さん・とう』(昭和43年10月1日改正)にて東北特急向けに登場した形式です。当時はクロ・サシ入り6M3Tの9連が標準でした。M'車の主変圧器をTM14に変更し交流側50/60Hz共用とした車両ですが、その後のPCB対策により主変圧器の冷却油をシリコン油に変更したTM20に更新されています。
 この43-10改正における485系の登場により全国の特急列車体系が大幅に整備されたと言っても過言ではなく、今日の新幹線を含む高速輸送システムの基礎を作り上げた記念すべき車両です。

 さて、模型では57-11改正まで上野口を賑わせていた頃の東北特急群を再現するべく各タイプを改造により登場させています。現在ではボンネット形をはじめとする初期形各形式が製品化され、苦労したわりにはあまり意味がなくなってしまった車両が多くなってしまいました(笑)。全車両ともKATO製の485系が種車ですが、1981年発売の1次製品と2005年発売の2次製品の混結となっています。

 一見画一的に見える東北特急の485系ですが配置区により外観上のバリエーションがあるのが最大の特徴で、目立つ所ではクハの連結器カバーの有無(仙台車は連結器むき出し or ビニール製?の簡単なカバーのみ、青森車にはカマボコ形のカバーが付いている)ですが、それ以外に検査担当工場の違いによる屋根の配色が仙台車と青森車で異なっています。模型化に当たってはこの点も重視しています。
 改造は車体関係は1985(昭和60)年〜2016(平成28)年、屋根の改修は2012(平成24)年〜2014(平成26)年の落成です。



Part 1.青森運転所所属車




 
モハ484-69

 2005年発売の雷鳥セットに入っていたモハ484初期車(2次製品)を使用し、屋根は全体をグレー1色(自家調合)に、AU12Sクーラーは屋根から一旦外してねずみ色1号を吹きました。
 製品の屋根は銀色となっておりそのまま上から塗っただけでは金属部品に下地処理なしで塗装したのと同じで、誤ってぶつけたりこすったりすると塗装が剥がれてしまいます。

 そこで下地処理の一環としてIPA(イソプロピルアルコール)に数日漬けて塗装全剥離を行ない、改めて再塗装しています。

 IPAはホームセンターなどでガソリン車用の水抜き剤として市販されており、ワタシはこれを使用しています。使用にあたっては予め不要パーツ等で数日間試験的に剥離を行ない、部品に破損・変質等がないことを充分に実証した上で使用する事を強くお勧めします。





 
モハ484-610

 業務用控室が付いたモハ484で、1次製品の改造です。

 客室の窓は1エンド側の1区画を小窓に変更しました。屋根は冷房装置とベンチレータをねずみ色1号で筆塗りしていますが、吹き付け塗装でないにもかかわらず塗りムラはほとんど目立たないです。碍子は塩害対策仕様として近似色ですが常磐快速線103系用のエメグリを塗りました。
 外観的にはモハ484-1000番台初期形(1001〜1024)と同じタイプです。



 ↑ モハ484-1000の屋根の比較

黄色の矢印は初期形、緑の矢印は後期形

初期形はモハ484-200・600・1500番台とほぼ同形態である

 
モハ484-1057

 1次製品の改造車です。
 ↑のモハ484-610に更に屋根に手を加えたのがこの車両で、1978(昭和53)年増備の1025〜の後期形タイプをプロトタイプとしています。

 改造は第1パンタ(画像基準で右側のパンタグラフ)の足元にあるランボードで、モハ484-1000後期形は車端部〜クーラにかけて分割しておらず一直線になっているのが特徴で、ランボード自体も形状が変更されています。ランボードはクーラ側の長さの短い方を撤去し、GMキットに付属しているパンタ用のランボードを形態が揃うように接着します。ランボードの形状変更ですが、0.75mm幅・t=0.25のプラ板を貼って表現しています。

 この車両は購入が1982(昭和57)年で、1988(昭和63)年に更新修繕を兼ねて改造しました。





 
モハ484-1066

 こちらは2014(平成26)年9月発売の485系ひばりセットに含まれているモハ484-600を改造したもので、改造内容は↑のモハ484-1057と同じです。車体は特に手を加えていません。





 
モハ484-1507

 元・北海道向けの1500番台です。

 改造は車体だけで、屋根は非改造で塗装だけ行なっています。1次製品の改造で1999(平成11)年の購入・改造です。





 
モハ485-69

 2次製品である初期形のモハ485で、屋根の配色を変更するだけです。





 
モハ485-127

 こちらもモハ485-69同様、屋根の塗装変更だけです。1983(昭和58)年購入の1次製品です。
 屋根以外特に手を加える必要がないのはモハ485全車に共通です。





 
クハ481-348 (1500番台化改造前)

 上野寄りの1号車で、これも屋根の塗装だけです。AU13EクーラもAU12Sの場合と同様、屋根から一旦外してエアブラシでねずみ色1号を吹きます。
 床下には銀河の汚物循環処理装置を取り付けています。模型は1982(昭和57)年の購入です。画像撮影時点(2014年)で購入後32年が経過しているのですが、↓に述べるとおり2016年にクハ481-1500に改造されました。





 
クハ481-1506 (↑クハ481-348の改造車)

 2016年夏にKATOより781系が発売されました。その屋根パーツを流用して改造したのがこの車両です。改造は運転席周辺の車体・屋根・座席に集中し改造は屋根のヘッドライトの2灯化が中心となります。
 屋根は元のヘッドライト部品を取り外して781系屋根から切り出したヘッドライトケース部分を瞬着で固定します。ライトケースは781系用をそのまま使うと実車のクハ481-1500よりもかなり寸法オーバーとなりますが、改造の煩雑さを回避するためそのままにしています。車体部品構成は1次製品と同じです。

 ライトユニット本体はヘッドマーク点灯用(前進時)の白LED、テールライト/ヘッドマーク点灯用(後進時)の白LED、ヘッドライト点灯用の電球、屋根の2灯ヘッドライト点灯専用の電球色LEDの合計4個の電球類等を搭載するように改造しています。そのため車体は781系用ヘッドライト導光レンズを流用するのと、ヘッドライトユニットを大幅に改造した結果ユニットの図体が大きくなり車体各部と干渉しまくるので乗務員室付近を大幅に改造しています。
 座席は何も改造せずにそのまま組むと電球色LEDから光が思いっきり漏れるので遮光用の部材を追加しています。

 車体および屋根の塗装ですが、切継ぎ工程がなく改造部位が極めて限定されることもありエアブラシによる全体の再塗装は一切行なっていません。



 購入後車齢34年の車両に費用をかけて改造した理由ですが、模型は1982年8月6日に乗車したひばり22号の再現でありこの時の1号車がクハ481-1506でした。購入時点(1982年11月)で既にこの改造を計画しており、今回の781系の発売に合わせての改造となりました。改造期間は3日です。





 
サロ481-44

 東北特急では数少ないAU12S付きのサロ481で、1次製品の改造です。

 模型は屋根の改造に集中しており、元のAU13E用の取付台座およびベンチレータを撤去し、AU12S 3個とガーラント形ベンチレータを接着しています。AU12Sとベンチレータは接着してしまったので外すのは不可能で、やむを得ず屋根全体を前述のグレーで塗装後、クーラ・ベンチレータは筆塗りで対応しています。車体は非改造です。





 
サロ481-1055

 いわゆる『特サロ』と言われる車両で485系モハ484-200やクハ481-300と同じグループに属する車両ですが、このサロ481(6両が該当)は例外的に後に登場する485系1000番台相当の装備で製造された車両です。
ナンバーは新製当初はサロ481-0の続番でしたが、53-10改正で485系1000番台編成に組み込まれることとなり1000番台併結改造が行なわれサロ481-1050番台に変更されています。

 画像は東北線基準で山側を示しています。車体はサロ481-1000に合わせて1エンド側の便・洗面所の代わりに車販準備室・車販コーナーがある変わった窓割になっています。

 車体の改造は車販準備室用窓追加・行先サボ移設(以上2点とも山側のみ)および1エンド側妻板に通風ダクト追加の3点となります。ダクトは銀河のN-110を使用しています。





 
サロ481-1055 (↑の反対側)

 こちらの画像は海側を示しています。窓割はサロ481-0と同じで改造は行なっていません。
 模型は2004(平成16)年の購入・改造で床下は製品のままでしたが、2015年に床下の改造を行ないMG・CPを追加しています。

 参考までにサロ481-1050の青森配置は57-11改正以降の事で、当時『いなほ』や盛岡『はつかり』に充当していた9両編成の6号車に連結されました。





 
サシ481-41

 屋根の塗装変更のみ行なっています。一部の窓には銀河の緑色ブラインド(限定品)を取付けています。



Part 2.仙台運転所所属車





 
モハ484-35

 改造は屋根に集中しています。
 種車は例によってオール銀塗装なので、塗装前にグレーに塗る部分のみ予め目の細かいサンドペーパー(#400前後)で下地を荒らしておき(塗料の喰いつきを向上させる意味もある)、銀色で残す肩部分のみマスキングしてグレーを吹きます。
 まぁやりがちな話ですが、銀色で残す部分は傷を付けぬ様注意が必要です。

 なお、この車両は元々はモハ484-200(1次製品)を改造した車両でしたが、改造後20年以上が経過し老朽化が激しくなってきたことから2次製品タイプの車体に更新しました。
 本来なら老朽取替で新車導入なのですが、一部種車からの部品流用の形を採った関係で更新改造扱いとなっています。





 
モハ485-35

 こちらも屋根のみの加工ですが、作業をジャマするような突起物がない(笑)ので塗装作業は一番楽です。また、AU12Sを搭載する仙台車全車共通で、AU12Sは銀色のままです。
 モハ484-35と同様にこちらも更新改造扱いとしています。





 
モハ484-217

 次にモハ484-200番台の仙台仕様です。こちらも屋根の肩部分のみマスキングしてグレーを吹いています。
 屋根の肩部分はほぼ全長に亘り何らかの段差や突起部分があり、これをガイドにしてマスキングが出来るので塗装作業自体は比較的楽に出来ます。AU71Aはねずみ色1号です。





 
モハ485-113

 ↑のモハ484-217とユニットを組むM車で、AU13Eはねずみ色1号です。





 
クハ481-19

 ↑のモハ484・485-35と同様、これも更新車です。

 屋根の塗装は中間車の場合とは異なりかなり複雑で、運転台付近の屋根は別工程で塗装しています。これを文章で説明しろというのは非常に困難(汗;;;)なので、↓の改造コーナーにて詳しく説明することにします。





 
クロ481-101

こちらも更新車です。
改造内容はクハ481-19と同様です。





 
クハ481-216 (更新前)

 上野駅基準で仙台側のTc車(12号車)です。東北特急唯一の異端車で、先頭部分裾の赤帯が貫通扉下までまわっています。
 模型はサハ481(1次製品)にクハ183の先頭部分およびクハネ583の貫通扉付近を接合して作った車両です。これも老朽化の激しい車両で、材料が揃い次第更新改造を行なう予定です。





 
クハ481-216 (更新後)

 2016年に更新改造を行ないました。クハ481-216の最大の特徴である前面下部にある裾全体に廻っている赤帯はそのまま継承しています。
 車体構造は1次製品のままで、サハ481の車体とクハ183-1000の先頭部分(本当はクハ183-0用がベスト)を切継ぎます。貫通扉は銀河の381系用をそのまま使用していますが外観上は特に問題ないように思います。
 妻面のダクトも正規の形状にするためバルディローズのNo.409を使用しています。

 ↑の更新前の車体はクハ481にクハネ583の前面部を単純に切継いだもので、全長はクハ481-300のままで若干スケールオーバーです。今回の改造で全てスケール通りとした(クハ481-300より実車で250mm、Nゲージ換算で約1.67mm短い)ので屋根と床板の寸法を若干切り詰める他、屋根の冷房や通風器を正規の位置に配置し直します。

 屋根の塗装は引続きグレーと銀の仙台仕様のままですが、車体の塗装はちょっと失敗してしまいました(汗)





 
サハ481-105 (更新前)

 モハ484-600・1000番台と同様の乗務員室を備えた車両で、クロ481入り9連4号車に組み込みます。車掌室を追加するだけの比較的小規模な改造です。
 床下のMG・CPは省略しています。

 参考までに実車は53-10改正で向日町から仙台に転入してきた車両で、それまで9連にも組み込まれていたサシ481をサハで代替するために登場したものです。抜かれたサシは他区からの転入車をも伴なって新規に12連に組み込まれ、同改正での『ひばり』増発に充当されています。





 
サハ481-105(更新後)

 ↑のクハ481-216と同時進行でこちらも更新改造を実施しています。

 変更点は乗務員室窓位置の修正・床下にMG・CP追加およびトイレ側妻面にダクト追加の3点です。妻面ダクトは前述のクハ481-216の場合と同じくバルディローズ製を使用します。





 
サロ481-129

標準的なサロ481で屋根の塗装だけ行なっています。



Part 3.九州タイプ


 新幹線開業前の東北特急全盛期だった53-10改正〜57-11改正までの間は上野口485系に関しては九州タイプの車両は全くの無縁でした。

 ところが60-3改正において特急『ひたち』用のクハ481は九州から転入するクハ481(57-11改正で東北から九州へ転属した車両も含まれる)を中心としたボンネットクハに統一されることとなり、同改正を控えた1984(昭和59)年11月から転入が始まり改正を待たずに九州タイプのボンネットクハ481が次々に編成に組み込まれ上野駅に姿を現すようになりました。
 塗装だけでも幾つかのバリエーションが存在するのが面白いところで、赤スカートひげなし・クリームスカートひげなし・同ひげ付きの各タイプが見られ今までの上野口では考えられない状況となりましたが、60-3改正以降は順次入場を開始し東北オリジナルのクリームスカート・ひげ付きスタイルに統一されています。

 60-3改正以降の勝田485系ですが、検査時期を編成単位で極力揃えるためなのか頻繁に編成組替えが実施され、これに関連して九州から転入したクハ481は偶数・奇数に拘わらず下り側(11号車)に連結されるパターンが数多く見られました。これは元九州車(特に赤スカート車)は汚物循環装置が付いていない車両が多く、自由席側に優先的に振り分けられたからです。


 模型では1両のみの在籍ですが60-3改正を控えた僅かな期間だけ見られた仙台所属時代の九州タイプボンネットクハをプロトタイプとしています。




  クハ481-14

 元九州車では珍しく偶数向き(1号車側)となっているクハで、60-3改正で上野口に転入した元・481系のクハ481(1〜18)のうち、僅か3両のみ見られたクリームスカート・ひげなしタイプです。


 模型ではクハ481-14の特徴であるスカートのふち有りタイフォン(網目のカバーが付いているだけなのでただの大きい孔が開いているように見える)・向日町時代のヘッドマーク巻取り変換用クランク差込孔が残っている姿を模型化しています。

 種車はKATOの大宮鉄博仕様のクハ481-26で、JNRマークがメタリック銀タイプです。



Part 4.勝田の訓練車


 同じ国鉄特急色でありながら以下の4両はJR仕様です。
 民営化後の1991(平成3)年から各地に訓練車を配置することとなり、勝田電車区(当時)では特急スーパーひたち用651系の就役により引退した485系を転活用した4連1本が配置されました。
 実車の台車は2003年頃?からグレーに変更されていますが、模型では黒のままとしています。2次製品を種車として登場させました。『訓練車』の文字はGMのクモヤ143キット用の流用です。

 485系訓練車は4両固定編成であり、他車との混併結をしないという理由からカプラーは改造せずKATO密連のままとしています。





 
クハ481-26

 上野寄りのTc車です。
 JNRマークが不要となるため削ぎ落として平滑に仕上げます。また、耐寒仕様のためボンネット部のタイフォンは製品のままです。
 屋根は青森所属車と同じ仕様ですが、運転室後ろにある後方確認窓の部分だけは銀色のまま残します。車体は4両共通で白帯2条と『訓練車』の文字の追加を行います。
 2本の白線はGMキットに付属している各種ステッカーの余白部分から細く切り出して使用しています。幅は0.5mm弱といったところです。





 
モヤ484-2

 動力車です。
 車体の改造はなく、標記類の追加だけを行います。
 車種が『ハ』から『ヤ』に変更されたからなのか、この車両のみ白ナンバーです。





 
モハ485-61

 モヤ484-2とユニットを組むM車です。モヤ484と同じく車体の改造は不要で、他車に合わせた塗装のやり直しのみとなります。





 
クハ481-17

 仙台寄りのTc車です。
 反対側のクハ481-26とは異なり、国鉄時代の60-3改正で九州から転入した車両で暖地仕様車です。従って、ボンネット下部にあるタイフォンは全て削り取ります。2エンド側の妻板は試験的に1次製品から移植して幌無しを再現しています。

 実車は元九州車という理由からなのか、2001年に赤スカートが復活しました。
 
 こちらもJNRマークを撤去し平滑に仕上げます。JNRマーク撤去に伴い、4両全車の車体を再塗装することに・・・



さて、ここからが大変です



485系改造あれこれ


〜§1.クハ481各番台の改造製作〜



1.クハ481-200を作る

 現在ではTOMIXから製品化されていますので改造の必要がなくなっていますが、当時としては車種を増やすのに必須だったクハ481-200番台について少々解説します。ちょっと切り継ぎが煩雑になります。

 車体・屋根の切り継ぎは概ね以下の通りです。上の黄色の矢印は屋根を、下の黄色の矢印は車体の切り継ぎの詳細を示します。


 屋根の先頭部分および窓ガラスはクハ183から調達しますが、ヘッドライトの取り付けおよび点灯式にするため導光用の光学繊維をヘッドライトユニットからライト本体まで通します。


 その際、車体(乗務員室内)の光学繊維用の穴あけと光学繊維の先端(ヘッドライト側)を45°に削る作業が必要になります。光学繊維の太さは任意ですが、極力製品に合わせた方が無難と言えます。


 前述の通り、先頭部の貫通扉は銀河のクハ381用エッチングパーツを使用しています。妻部のダクトと同様、エッチング部分は仕上げ時に♯400程度のサンドペーパーで表面を適度に荒らした後、プライマーで下地処理を行なってから塗装します。



2.クハ481の先頭部に強引にTNカプラー密連を取付ける

さて東北特急では必要ないのですが、回送列車運転用として一部のクハにはムリヤリ(笑)TNカプラー密連をつけてみました。
 57-11改正では200両を超える485系が青森・仙台から九州に転属したわけですが、この転属回送列車もクハが中間に入るゲテモノ編成が多数見られました。要はこれを再現しようというわけです。


 左の画像はTN密連を取付けたところです。
元の床板のジャンパー栓モールドを撤去しTN密連を取付けますが、取付座も何もないので今回は瞬着による固定としました。

まぁ簡単ですが、これを実行するとKATOお得意の回転式ヘッドマークが全く動かせなくなるという最大の問題が発生します。

 特定の列車限定という場合にだけ有効な手段でしょう。TN密連を装備し、尚且つヘッドマークを回転式に出来る方法を模索中ですが・・・(汗)


 TN密連を装着させるためにスカートを左の画像のように可能な限り削って干渉を防いでいます。
部品が小さすぎるのと、尖った部分が多いため作業中は手が痛くなりますので注意しましょう(笑)



 最後に組み立てですが、接着以外に手段がないので接着剤が目立たないよう透明のゴム系接着剤を使用しています。
 ワタシの場合は長いこと(もう10年以上も)このような部品や切断された窓ガラスの接着にコニシのGクリヤーを使用しています。



3.クハ481-1500を作る



 主な改造内容はほぼ画像の通りです。



 一見見た目はスッキリしていますが、実はかなりの改造工数を要しています。

 一番複雑だったのはライトユニットの改造で、既製品の状態では電球および切替用のスイッチングダイオードが2個搭載されていますが、テールライト用の電球・ダイオードのみ撤去し白LED2個・電球色LED1個を組み込みます。しかし、そのままLEDを組み込んだだけでは通電時に間違いなくLEDは焼損するので560Ωチップ抵抗1個を入れています。


 実車のクハ481-1500は後天的改造でテールライトのみ外嵌め式に改造されていますが、今回の改造では車体側の改造は行なわずライトケースリムの色で差別化する方法を採用しておりヘッドライト側は銀色に、テールライト側は赤2号としています。


 画像にはありませんが、乗務員室の窓ガラスも今回の改造に合わせて若干調整する必要があり、屋根のヘッドライト導光用の柱(?)の撤去や後方監視窓部分のみ切り離して屋根側に接着剤で固定する等の調整箇所があります。
 私はヘッドライト用の柱を加工するのが勿体無くて(笑)クハ189用の窓ガラスを使用しました。前述の後方監視窓部分の加工は必要ですが、組み立てに当たっては何の問題もなく取り付けられます。




 電球と電球色LEDでは発光させると微妙に発色の違いがあります。

 そこで双方の色をなるべく揃えるためレンズの先端部のみ茶色のマジックで色差しを行ない、電球色LED側のみ発色の補正を行なっています。


 装備しているライト類が点灯状態の様子です。


 画像では乗務員室内がかなり明るく写っていますが、実際はさほど明るくなっていません。



4.その他

 九州タイプのクハ481-14の先頭部分です。


改造はボンネット下部にあるタイフォンおよびダクトの撤去が中心です。これだけでも既製品のクハ481-100とだいぶ印象が変わってきます。

 スカートにあるタイフォン・クランク孔は手元にあったステッカー・インレタから適当な寸法のものを選んで貼って表現しています。


 その他実車のクハ481ボンネット車(特に初期形の1〜40)は製造メーカーによってボンネット部の形状(外板の曲げR)や乗務員室側窓の窓枠形状、同じく乗務員室側窓後部に見られる水切り落とし込み部の角度・寸法が若干異なっており、スカートの形状と共にボンネットクハ481各車をある程度まで識別できる相違点があります(メーカーごとの差異が見られる例としては他に201系がある)。

 当然ながら模型ではそこまでの表現は不可能なので車両メーカー毎の相違点は基本的に無視しています。
 サハ481-105の妻面ダクトの詳細画像です。


  1981(昭和56)年に発売された1次製品のクハ481-300は何故かモハ車と同じタイプのものがモールドされており実車とは異なっていますが、2次製品(現行品)のクハ481-300ではこのエラーが修正され正規のダクトが表現されています。

 そこで改造時にダクトも正規の形状のものを取り付けてみました。前述の通りバルディローズ製のエッチングパーツを使用しています。



 実車のクハ481-200・300とサハ481-100はこのタイプのダクトが取り付けられています。



〜§2.クハ481-100をクハ481-0に改造する〜





 ボンネット雷鳥セットのクハ481は前述のように100番台ですので、初期形(1〜)にする場合は左の画像にある矢印の場所にあった空気取入口を撤去します。
 撤去後のグリル表現は省略しています。
 
 改造後の再塗装ですが、細かい部分でしかもヘッドライト部の下に隠れますので一般車の場合は筆塗りで改造部分の修正程度に留めていますが、訓練車ではJNRマークを撤去する関係で車体全体の再塗装が必要になります。







〜§3.青森所属車と仙台所属車を作り分ける〜


 これが一番メインかも


 国鉄時代に撮影した東北特急485系の画像(特にひばり・ひたち・あいづ)を見ていると、あることに気が付くと思います。

 それは・・・

 
屋根の一部が銀色の車両がある


 青森車も仙台車も一見同じように見える上野口の485系ですが実は施工工場による仕様の違いが出ており、盛岡工場で検査を行なう青森車は屋根が通常のイボ付き屋根布仕上げですが郡山工場で検査を行なっている仙台車は屋根布仕上げという点では同じものの肩の部分だけ銀塗装仕上げとなっており、これが最大の相違点となっています。
 ただし、53-10改正や57-11改正で青森・向日町・南福岡からの転入車があり仙台車全車には及んではいなかったようです。

 コレを模型でやろうという事ですが・・・  最大の障壁はやはり“車両数”でワタシは仙台車だけで35両あり(2014年11月現在)、仙台車全車を改修するのに約9ヶ月かかりました。


 製品は例によってオール銀色屋根となっています。

 実車の登場当時は銀色だったようですが、ワタシが東北特急の485系をマジマジと見ていたのは概ね53-10改正以降であり、オール銀の485系は見たことがありません(汗)
 そこで、このような改修を思いつきました。
 ですが・・・対象となった485系は仙台車の他に青森車もあり、また189系・489系・583系等を含めて全部で137両・・・全車の改修に2年以上費やしてしまいました。



 まずはクハ481-200・300番台です。

 銀色の幅は屋根の端から2mmで、運転台周辺を含め全長に亘って続いています。 屋根の肩部分の塗り分け線はベンチレータの端とほぼツライチになるのが正解です。






 次はクハ481ボンネット車です。

 画像は上が仙台車・下が勝田の訓練車です。

 勝田車は運転台部分と一体になっているクーラー部分を除いてグレー1色で済みますが、仙台車は画像のようにかなり複雑です。



勝田車は交直検電アンテナの部分で塗り分けています。また、画像では非常にわかりにくいですが後方監視窓の部分だけ銀色を残します。

 仙台車ですが運転台上部は端から1mm弱が銀色で、塗り分け線は交直検電アンテナに向かってそのまま一直線に続いています。


<注意!!>

 塗装の際は運転席後方の監視窓を外しますが、これがかなり厄介なパーツでして、外しにくい、取り付けしづらい・・・

 ワタシはやっている間7両中2両の窓ガラスを破損してしまい、苦肉の策でコニシボンドGクリヤー(透明のゴム系接着剤)で接着しています。
 加工の際はくれぐれもご注意のほどを(汗)  ・・・あと、塗装作業中は紛失しやすいです。


 続いて中間車です。

 屋根の塗り分けで外観上一番効果が出るのがモハ484ではないかと思います。剥離防止のための下地処理とマスキングを丁寧に行なえばキレイな仕上がりが期待できます。
 意外かもしれませんが仙台車の場合、M'車のAU71AとM車のAU13Eは銀色ではなくねずみ色1号が正解です。

 仙台車のMM'は初期車が大部分ですので200番台は少数派です。



最後に食堂車のサシ481です。


 サシ481の場合は大きい突起物が多くて塗装に苦労します。

 2次製品のヘッドライトは外せる構造に変更されており、それ以外でも外せるパーツは可能な限り外して塗装します。








〜§4.1次製品と2次製品を混結させる〜


 KATO製485系最大の欠点・・・それは製品そのままでは1次製品と2次製品が連結できない・・・ワタシにとっては大問題です。


 1981(昭和56)年発売の1次製品はアーノルドカプラー、2005(平成17)年発売の2次製品はKATO密連カプラーが標準で付いてます。ウチの大部分を占めている1次製品は全車がTOMIX製TN密連に換装済みで、2次製品はまだ少数派です。
 全車をKATO密連に換装するのは余りにも手間と費用が掛かりすぎ、また取扱いを統一する目的もあり、2次製品を1次製品に合わせる改造も行ないました。
 以下の記事は全て2次製品のものです。


 さて、改造には色々な問題が立ちはだかります・・・

 まずは台車を固定しているボルスター部分ですが、2次製品初期ロット(2005年発売の雷鳥セット)のみ台車が従来からのビス止めです。ところが・・・いつのまにか、何て言ったらいいのでしょうか、2009年発売のキハ35系あたりから出てきた方式ですが、センターのボス?に直接固定する方式に変更されております。
 大部分の車両は製品のボルスター部分をそのまま生かしてKATO密連を撤去してTOMIXの車体マウントタイプTN密連を取り付けました。カプラーの取付位置を充分に検討のうえ床下にはマウントカプラー取付用の切欠きを設け、切欠きにうまく嵌まるように調整し接着剤で固定します。これは取付強度を確保するためです。ただし、この方式ではカプラーと台車側の柄が干渉するので台車側の柄を撤去するか、または台車を製品とは反対向きに取付けます。





 また、一部の車両はボルスターを改造し、ビス止め方式に変更しています。

 製品のボルスターをニッパーなどを用いて撤去し、周辺を仕上げてから最初にφ5.5で孔明けし、仕上げとしてφ6またはφ6.5で孔を広げます。次に他の車両からサルベージしたビス止め用ボルスター部分を切り出して仕上げてから瞬着で固定します。


 この場合は座席側にもビス固定用のボスを設けて瞬着で固定しています。
 ↑  中にはこのように両方を混用するケースも


 次に難関の?モハ484-0番台動力車です。

 2次製品より動力ユニットはフライホイール搭載式に変更されており走行性能が改善されたのはいいのですが、それに伴ない動力台車も新方式に変更されています。よくみると最初からKATO密連を使用する前提とした構造になっており(当たり前ですが)、TOMIX製TN密連化を拒否するような(笑)作りとなっています。





動力ユニットから台車を外し、ユニバーサルジョイントも外して台車枠だけにします。元来カプラー受けがあった部分は何もないノッペラボー状態なので改造には都合がいいです。

 次にカプラー受を設置するためのスリットを設けます。幅は3mm前後です。ピンバイスで概ね位置決め用の孔を数個明けてデザインナイフ(先の非常に尖ったカッターナイフのような工具)で孔を広げる形でスリットを作ります。
 こんな感じになります。 →








 台車側の加工が出来たら次はカプラー受けを作ります。

 TOMIX製の台車(旅客車用の非動力台車で金属製のフタがあるものなら何れでも可)を使用し(KATO製台車はカプラー取り付け部の構造上の関係で使用不可)、カプラー受けを根元から切断します。
 カプラー受けの加工は以下の要領で行います。

@ 台車枠からカプラー受け部分を切り離し、左図のハッチング部分(赤の斜線で示した範囲)を除去する。

 台車枠に接する部分は図示の通り台形になるように残します
A 左図のようになるよう仕上げます。

台車枠と接する部分の柄を台形の形に残す理由ですが、これはカプラー受を取り付ける台車枠側に作った前述のスリットに引っ掛けるように付けて外れないようにするためで、取付強度確保の面からも有効な手段です。






  ← とりあえず完成です









 カプラー受けが完成したらいよいよ台車枠に取り付けます。

 取り付けは瞬着による接着となりますが、その前に台車枠とカプラー受けの接着剤で固定する部分にアロンアルファプライマを塗布し下地処理しておきます。これをやらないと接着剤が全く効きません。出来れば接着面を予め荒らしておくとより効果的です。

 次にゴム系接着剤を少量塗り仮接着を行ないます。ここで台車枠を動力ユニットに仮組みして台車を取り付けた状態で最終的な位置決めを行ない、最終的な位置が決まったら接着剤を乾燥させ仮固定させます。
 いよいよ瞬着を流してカプラー受けを雁字搦めに固定しますが、瞬着を流すと余分な接着剤が隙間などに回ってしまい、乾燥時に瞬着特有の白化現象が発生しますので扇風機等で弱い風を当てながら乾燥させるといいと思います。
 なお、前述の通り下地処理でプライマーを塗ってますので、乾燥が想像以上に早い場合があります。

乾燥させたら完成です。動力ユニットに組み込んでカプラー位置の最終確認を行ない、問題がなかったら完成です。





〜§5.座席の塗装〜


 座席の塗装は全て国鉄標準色となるようまとめています。






 座席の白いカバーは訓練車では省略しています。













 東北特急用の485系は車両数が多く、また485系のほぼ全てのタイプが見られたのでKATOから485系300番台とTOMIXの485系初期形・1000番台程度しかなかった頃は徹底的にNで当時の車種を再現しようとするのは実に大変なことでした。
 最近ではTOMIX485系リニューアル製品やクハ481-200番台・1500番台、またKATOからはボンネット雷鳥がリリースされたりと、やっと既製品だけで多様な編成が組めるように充実が図られましたが、それとは反対に最近では上記のような改造があまり意味がなくなってきたな、と感じるようになってきたのが少々残念なところでもあります。



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