’85 常磐線415系編成表

60-3改正では東北・高崎線と同様輸送力が強化され、この改正で初めて常磐線中電の15連化が実施されました。そのために今まで4連オンリーだった415系の一部編成を対象に7連化が実施され、東北・高崎線115系と似たような運用に変わりました。
 また60-3改正直後の3月17日から茨城県筑波科学万博の開催に伴い、全車がクリーム10号に青20号帯の塗装に変更され赤電が姿を消した節目の時期でもあります。
そんな大きな動きがあった1985(昭和60)年の編成表です。
調査期間は1985(昭和60)年3月〜9月です。


地色が灰色の車両は非冷房車、数字が青字の車両はシールドビーム改造車、地色が緑色の車両は特別保全工事車(室内非更新)、車番の前の0-はモハ400を、1-はモハ401・クハ401を、2-はモハ402を、3-はモハ403を示します。



←上野                                           水戸・浪江→

編成番号

クハ411
モハ414 モハ415 サハ411 モハ414 モハ415

クハ411
K801 1-70 2-10 3-10 4 128 128 1-69
K803 1-74 2-12 3-12 701 701 701 1-73
K804 1-80 2-15 3-15 2 127 127 1-79
K805 1-82 2-16 3-16 1 717 717 1-81
K806 1-84 2-17 3-17 702 702 702 1-83
K807 1-86 2-18 3-18 711 711 711 1-85
K809 302 1 1 713 713 713 301
K810 304 2 2 715 715 715 303
K811 306 3 3 712 712 712 305
K812 308 4 4 3 719 719 307
K813 310 5 5 705 705 705 309
K814 312 6 6 706 706 706 311
K815 314 7 7 707 707 707 313
K816 316 8 8 708 708 708 315
K817 318 9 9 709 709 709 317
K818 320 10 10 710 710 710 319
K819 201 101 101 703 703 703 101
K820 202 102 102 704 704 704 102
K823 215 115 115 714 714 714 115
K824 216 116 116 716 716 716 116




↓中間にクハが組み込まれている7連です。矢印は中間クハの向きを示します。
編成番号

クハ401
モハ414 モハ415 クハ401クハ411 モハ414 モハ415

クハ411
K802 51 723 723 ←1-72 2-11 3-11 1-71
K808 54 718 718 1-88 2-19 3-19 1-87
K821 58 720 720 ← 213 113 113 113
K822 76 722 722 ← 214 114 114 114
K825 66 721 721 ← 221 121 121 121
K850 78 2-14 3-14 1-77 → 2-13 3-13 1-75
K851 50 0-25 1-25 1-49 → 0-24 1-24 1-47
K852 26 0-7 1-26 ← 1-14 0-13 1-13 1-25
K853 20 0-10 1-10 1-19 → 0-23 1-23 1-45
K854 36 0-18 1-18 1-35 → 0-17 1-17 1-33
上野寄りのクハは全てクハ401であることに注意




←上野                       平(現・いわき)・原ノ町→

編成番号

クハ411
モハ414 モハ415

クハ411
K501 601 501 501 501
K502 602 502 502 502
K503 603 503 503 503
K504 604 504 504 504
K505 605 505 505 505
K506 606 506 506 506
K507 607 507 507 507
K508 608 508 508 508
K509 609 509 509 509
K510 610 510 510 510
K511 611 511 511 511
K512 612 512 512 512
K513 613 513 513 513
K514 614 514 514 514
K515 615 515 515 515
K516 616 516 516 516
K517 617 517 517 517
K518 618 518 518 518
K519 619 519 519 519
K520 620 520 520 520
K521 621 521 521 521
K522 622 522 522 522
K523 623 523 523 523
K524 624 524 524 524
K551 1-18 0-9 1-9 1-17
K552 1-32 0-16 1-16 1-31
K553 1-38 0-19 1-19 1-37
K554 1-40 0-20 1-20 1-39
K555 1-42 0-21 1-21 1-41
K556 1-44 0-22 1-22 1-43
K557 1-46 2-2 3-2 1-53
K558 1-56 2-3 3-3 1-55
K559 1-34 2-4 3-4 1-57
K560 1-60 2-5 3-5 1-59
K561 1-62 2-6 3-6 1-61
K562 1-64 2-7 3-7 1-63
K563 1-48 2-8 3-8 1-65
K564 1-68 2-9 3-9 1-67
K565 1-90 2-20 3-20 1-89


<59-2改正以降新製された415系>
   カッコ内は新製時点での編成番号


  K513(K73):昭和59. 1.23  東急
  K514(K74):昭和59. 1.23  東急
  K515(K75):昭和59. 1.30  東急
  K516(K75):昭和59. 1.30  東急
  K517(K77):昭和59. 3.-6  日立
  K518(K78):昭和59. 3.15  日立
  K519(K79):昭和59. 2.28  東急
  K520(K80):昭和59. 2.28  東急
      K521:昭和59.12.19  東急
      K522:昭和59.12.25  日立
      K523:昭和60. 1.-9  日立
      K524:昭和60. 1.16  日車

  モハ414・415−127、サハ411−1・2:昭和59. 3.-6  日立
  モハ414・415−128、サハ411−3・4:昭和59. 3.15  日立



  <415系700番台>

  モハ414・415・サハ411の各形式(717〜はモハ414・415のみ)

  701・702・717:昭和59.12.19  日車
  703・704・718:昭和59.12.25  日立
  705・706・719:昭和60. 1.-9  日立
  707・708・720:昭和60. 1.16  日車
  709・710・721:昭和60. 1.17  東急
  711・712・722:昭和60. 1.23  東急
  713・714・723:昭和60. 2.-1  東急
     715・716:昭和60. 2.14  東急




<60-3改正における勝田電車区415系あれこれ>

1.前述の通り60-3改正では常磐線中電の15連化が実施された。そのため1984(昭和59)年に暫定的に8連に組まれたK135・K160の2本は7連に組み替えられている。
そのため新製時より暫定的にMG・CP非装着だったサハ411-1・3の2両を対象に同装置の取付が実施され、サハ411-1〜4の4両は同一仕様となった。
参考までに7連化の組替開始(運用開始)は1985(昭和60)年1月17日からである。

2.7連化に伴いMG・CP付きの偶数向きクハが不足するため、クハ401-51・54・58・66・76の5両を対象に非冷房車のままでありながら同装置の搭載改造(クハ401-51は方転改造も併施)が施工された。
なお、この5両の冷房改造は民営化以降(冷房装置はAU712)である。

3.今改正で基本編成はセミクロス車となり、ロング車は付属編成のみとなった。付属編成はセミクロス・ロング車とも共通運用である。
また、基本編成は800番台・付属編成は500番台に変更された。これは現在でもそのまま引き継がれている。
なお、民営化後の1988(昭和63)年に基本編成のほとんどが415系500番台ロング車を組み込んだいわゆるハーフロング編成に変更されている。

4.60-3改正では筑波科学万博開催による車両不足を解消するため大量の401系が残ったが、万博終了以降順次運用離脱し翌1986(昭和61)年から廃車が開始された。
民営化以降残った401系はモハ401・400-24・25、クハ401-25・33〜35・41・46〜50の14両である。

5.最後まで赤電として残ったのは旧K59(K824の4両)である。新塗装化後の郡山工場出場は3月27日である。
 また、非冷房車のうち403系で唯一押込形通風器を搭載していたK565であるが60-3改正以降冷房改造が施工された。これにより勝田区配置の押込形通風器搭載・非冷房で落成した403系・415系(計4本)は全て冷房車となった。 なお、60-3改正に合わせて勝田電車区内のし尿処理設備も完成し、車両に取り付けられている汚物循環処理装置の本使用が開始された。 同装置は59-2改正以降の増備車には標準装備となっていたようであるが、非搭載だった車両も入場時に順次搭載改造が施工されている。




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壁紙写真:常磐線461M(K823)
1986(昭和61)年6月15日 上野駅にて撮影