53-10改正〜55-10改正 東北線荷物列車時刻表


 53-10改正〜55-10改正における、東北線の荷物列車の時刻表です。
 客車列車のみ記載してあります。東北線を基準とした編成表も載せておきます。

 時刻表内の数字は到着時刻/発車時刻です。一部の列車は普通列車と併結という形になってますが、実際は荷物列車に旅客車が併結されているというのが制式のようです。

 時刻表(大型版のみ)に荷物列車の時刻が掲載されている理由としては、当時の時刻表のピンク色のページ<小荷物輸送のご案内>にもあるように荷主が荷物車連結の特急・急行列車等を指定した場合、主要都市間における『夕方発送・翌朝到着』輸送ができるように配慮したためです。このうち、特急・急行列車の時刻は時刻表でわかるため、残りの荷物列車の時刻を掲載しているのです。


 なお郵便車と鉄道郵便局は59-2改正以降徐々に縮小が始まり最後まで残った護送輸送も1986(昭和61)年9月30日限りで廃止され、続いて荷物列車自体も61-11改正にて廃止されてJR化を目前に小荷物輸送・郵便輸送が全廃されました。
 オユ10をはじめとする郵便車は全車廃車、マニ50・マニ44をはじめとする荷物車は民営化後も事業用車・カートレイン用として残るごく一部の車両を除いて全廃されています。マニ50・マニ44・スユ15など、車齢4〜8年程度の若い車両が一斉に廃車となったのが特徴でした。


 *凡例*

〜全般〜

 地色が白の車両はその日により色々な形式が使用される荷物車(マニ36・マニ50等)
 地色がグレーの車両はパレット積載車(ワキ8000・ワサフ8000・スニ40・41)
 地色が青の車両は郵便車(オユ10、スユ13・15等)
 旅客車は当時の車両配置を参考に主な形式を記載

〜運用番号について〜

例:北東荷13

 『北東』は担当の鉄道管理局を示し(北東は東京北鉄道管理局)、『』は荷物運用であることを示します。
 また、『』となっている車両は青函連絡船航送の車両を示します(郵便・荷物の区分なし)。
 『13』は個別の運用番号を示し、一般の小荷物等は1〜、パレットに積載して輸送するものはパレット積載専用車が必要であることから、201〜の番号が付されます。
 参考までに、荷物車の床は一般用(マニ36・50等)がスノコ状、パレット車(マニ37・スニ40等)は車輪付パレット用としてフラットとなっています(昭和61年7月、管理人が現車調査済)。

〜行先表示について〜

例:青森(旭川)

 このような表示となっている車両については、青森までは当該列車に連結され、青森から旭川間は別の列車に連結されて運転されることを意味します。
 荷物列車は貨車的な運用となっているため、このような表示になってしまいます。

<牽引機一覧>について〜

 担当区間ごとに機関車形式、所属区を示しています。
 途中駅におけるEF58同士ED75同士の機関車交換も掲載しています。単機・重連についてはわからないため無視しています。大半は単機ですが・・・
↑ 国鉄最後のダイヤ改正(61-11改正)で荷物列車が廃止されたが、それまでは主要幹線には必ずといっていいほど荷物列車が設定されていた
 市販の時刻表(大型版)には客車荷物列車のみであるが運転線区の最終ページに上下線別に一括して掲載されている

東北線交流区間でよく見られた荷物列車が普通列車に併結されるケースでは当然ながら同じ線区のページに普通列車の時刻も掲載され、当該列車において旅客と小荷物扱い双方を行なう駅では同一発車時刻がダブって掲載されている

(日本交通公社【現・JTB】の時刻表より)



<下り発着時刻>
列車番号 始 発 隅田川発 大 宮 宇都宮 郡 山 福 島 仙 台 一ノ関 盛 岡 青 森着 記   事
1031 東小倉030 716/723 959/1020 1104/1125 1234/1254 1425/1435 1653/1712 2134 横浜羽沢まで2030レ
33〜1041 1150 1242/1246 1417/1429 1823/1845 1934/328 508/519 717/722 912/947 1345  
35 1816 1901/1905 2026/2028 2211/2218 2259/2306 015/043 203/207 331/343 729  
2037 2139 2214/2215 2321/2328 118/137 217/235 秋田1100着
41 2330 020/036 201/212 441/457 557/647 838/907 1127/1142 1410/1422 1936 仙台−青森間普通41レに併結

<2037レ 福島−秋田間の主な停車駅>

米沢325/333、赤湯348/350、山形424/435、新庄542/555、横手755/840



<編成表>


1031レ東小倉→青森(東海道・東北線経由、横浜羽沢・品川廻り)


 九州・東小倉から青森まで、まる2日かけて走る超ロングランの荷物列車です。横浜羽沢まで2030レとして運転されます。
 秋荷2を除いてマニ44・マニ50等の新型車を中心に構成されています。東北方面の荷物列車としては郵便車が入らない珍しい存在です。


運用番号 盛荷
203
盛荷
202
盛荷 2 名航 1 名荷 4 名荷
202
天荷 3 秋荷
201
秋荷 2 機関車
連結形式 マニ44 マニ44 マニ50 マニ マニ マニ44 マニ マニ44 マニ36
車両所属 モカ アオ ナコ リウ アキ
始発駅 糸 崎 京 都 糸 崎 岐 阜 名古屋 百 済 汐留(横浜羽沢)
終着駅 盛 岡 青 森 青 森
(旭川)
青 森 青 森 福 島(秋 田)

<東海道本線・山陽本線でのおもな停車駅>

下関058/117、小郡251/257、徳山340/350、広島614/639、福山851/858、岡山955/1026、姫路1142/1208、大阪1338/1412、京都1446/1506、米原1625/1656、名古屋1827/1846、
豊橋2017/2026、浜松2056/2114、静岡2214/2238、沼津2333/2349、小田原032/044、横浜羽沢138/409


<牽引機一覧>
東小倉−下関:EF30(門)  下関−横浜羽沢:EF58(浜)  横浜羽沢−新鶴見:EF58(宇)
新鶴見−黒磯:EF58(宇)  黒磯−青森:ED75(青)



33レ隅田川→福島1041レ福島→青森


 隅田川から東北貨物線を通り、大宮駅9番線に入ります。同駅9番線ホームの途中に1箇所ポイントがありますが、ここを利用して9番線に入ります。
 また、福島→仙台間は普通列車(1041レ)に併結されます。


運用番号 北東荷
29
北東航
 5
仙荷 1 北東荷
15
北東荷
14
北東郵
11
北東荷
212
北東荷
211
北東荷
13
北東荷
12
北東荷
11
北東荷
21
盛 7 機関車
連結形式 マニ マニ マニ36 マニ マニ オユ10 ワサフ
8000
スニ41
ワキ
8000
スニ40
マニ36 マニ マニ マニ スハフ
42
オハフ
33
スハ43
オハ47
スハ43
オハ47
スハ43
オハ47
スハフ
42
オハフ
33
車両所属 スミ セン スミ モカ
始発駅 仙 台 隅田川 福 島
(隅田川)
福 島
終着駅 盛 岡 青 森
(稚内)
青 森 福 島
(秋田)
福 島
(青森)
青 森 仙 台
(小牛田)
仙 台

※ワキ8000・ワサフ8000はそれぞれスニ40・スニ41が充当される場合あり


<牽引機一覧>
隅田川−宇都宮:EF58(高二)  宇都宮−黒磯:EF58(宇)  黒磯−福島:ED75(青)  福島−青森:ED75(青)



35レ隅田川→青森


 この列車は主に北海道向けの新聞輸送、および郵便輸送が主体で、特に『北東航1』は途中青森まで締切輸送体制となっています。このため青森まで途中解結等はありません。


運用番号 北東航
 4
北東航
 3
北東航
 2
北東航
 1
北東航
21
盛郵 1 北東荷
16
北東荷
216
北東荷
215
北東荷
213
機関車
連結形式 マニ マニ マニ マニ オユ10 スユ13 マニ ワキ
8000
ワキ
8000
ワサフ
8000
車両所属 スミ アオ スミ
始発駅 隅田川
終着駅 網 走 岩見沢 網 走 根 室 青 森

<牽引機一覧>
隅田川−黒磯:EF58(高二)  黒磯−青森:ED75(長)



2037レ隅田川→秋田


 福島から奥羽本線経由で秋田へ向かいます。新庄−秋田間は2047レとなります。
 横手から秋田までは50系客車(旅客車)が連結されます。


運用番号 北東荷
22
北東荷
21
北東郵
12
北東荷
220
北東荷
219
北東荷
218
北東荷
217
北東荷
20
北東荷
19
北東荷
18
北東荷
17
秋附13 秋12 機関車
連結形式 マニ マニ オユ10 ワサフ
8000
ワキ
8000
ワサフ
8000
ワキ8000 マニ マニ マニ マニ オハフ50 オハ50 オハフ50 オハフ50 オハ50 オハ50 オハフ50
車両所属 スミ アキ
始発駅 隅田川 横 手 大 曲
終着駅 郡 山
(会津若松)
福 島
(小牛田)
米 沢
(秋田)
山 形 秋 田 秋 田

<牽引機一覧>
隅田川−黒磯:EF58(宇)  黒磯−福島:ED75(青)  福島−山形:EF71(福)  山形−秋田:ED75(秋)



41レ隅田川→青森


 仙台まで夜行列車として運用し、仙台−青森間は普通列車が併結されます。
 仙台から青森まで10時間30分かかります。


運用番号 仙航 1 北東荷
25
北東航
 6
函航21 北東荷
224
北東荷
223
北東荷
24
北東郵
13
北東荷
222
北東荷
221
北東荷
23
盛 8 機関車
連結形式 マニ36 マニ マニ スユ13 ワサフ
8000
ワキ
8000
スニ40
マニ オユ10 ワサフ
8000
ワキ
8000
スニ40
マニ36 スハフ42
オハフ33
スハ43
オハ47
スハ43
オハ47
スハフ42
オハフ33
車両所属 セン スミ ハコ スミ モカ
始発駅 郡 山 隅田川 仙 台
終着駅 青 森
(旭川)
郡 山
(会津若松)
青 森
(釧路)
青 森
(苗穂)
青 森 仙 台(盛 岡) 仙 台 青 森

<参考>:仙台−青森間での長時間停車駅

小牛田1001/1012、北上1246/1254、花巻1308/1314、八戸1656/1711、野辺地1814/1836


<牽引機一覧>
隅田川−黒磯:EF58(宇)  黒磯−仙台:ED75(長)  仙台−盛岡:ED75(長)  盛岡−青森:ED75(青)




<上り発着時刻>
列車番号 青 森発 盛 岡 一ノ関 仙 台 福 島 郡 山 宇都宮 大 宮 隅田川着 記   事
36 1559 1928/1940 2136/2146 2342/015 126/136 227/249 505/523 641/649 734  
44 2014 054/124 253/311 437/452 605/626 711/733 922/931 1051/1105 1148  
1044〜34       1037 1235/1258 1340/1356 1558/1603 1714/1719 1814 福島より34レ
仙台−福島間普通1044レに併結
42 738 1250/1323 1542/1550 1834/1849 2108/2130 2222/2242 032/042 203/210 312  
1042
〜1032
1040 1505/1525 1706/1718 1909/1919 2033/2055 2139/2158 2355/004 名古屋2009着、横浜羽沢より2033レ


<編成表>


36レ青森→隅田川


 北海道からの航送車を中心に編成されており、青森から途中解結なしで隅田川に到着します。


運用番号 機関車 北東航
 4
北東航
 5
北東航
 6
北東航
 3
北東郵
13
盛郵 1 北東荷
16
北東荷
216
北東荷
215
北東荷
213
連結形式 マニ マニ マニ マニ オユ10 スユ13 マニ ワキ
8000
ワキ
8000
ワサフ
8000
車両所属 スミ アオ スミ
始発駅 青 森
(網走)
青 森
(稚内)
青 森
(釧路)
青 森
(岩見沢)
青 森
終着駅 隅田川

<牽引機一覧>
青森−黒磯:ED75(青)  黒磯−宇都宮:EF58(宇)  宇都宮−隅田川:EF58(宇)



44レ青森→隅田川


 途中解結の多い列車です。青森−一戸間は普通列車(2両)が併結されます。
 パレット車が多いのも特徴です。


運用番号 機関車 北東郵
12
北東荷
220
北東荷
219
北東荷
218
北東荷
217
北東荷
20
北東郵
11
北東荷
222
北東荷
221
函航21 北東荷
212
北東荷
211
北東荷
13
盛 4
連結形式 オユ10 ワサフ
8000
ワキ
8000
スニ40
ワサフ
8000
ワキ
8000
スニ40
マニ オユ10 ワサフ
8000
ワキ
8000
スニ40
スユ13 ワサフ
8000
ワキ
8000
スニ40
マニ36 スハフ42
オハフ33
スハフ42
オハフ33
車両所属 スミ ハコ スミ モカ
始発駅 福 島(山 形) 福 島(秋 田) 青 森 盛 岡 青 森
(函館)
青 森 青 森
終着駅 隅田川 仙 台(隅田川) 隅田川 一 戸

<牽引機一覧>
青森−黒磯:ED75(青)  黒磯−宇都宮:EF58(宇)  宇都宮−隅田川:EF58(高二)



1044レ〜34レ仙台→隅田川


 仙台発の比較的短い区間の列車です。福島から34レになります。
 やはり仙台−福島間は普通列車が併結されます。


運用番号 機関車 北東荷
18
北東荷
17
北東荷
19
北東荷
15
仙附11 仙附12 北東郵
11
北東荷
222
北東荷
221
北東荷
27
北東荷
26
北東荷
28
連結形式 マニ マニ マニ マニ スハ43
オハ47
スハフ32
スハフ42
スハフ32
スハフ42
オユ10 ワサフ
8000
ワキ
8000
マニ マニ マニ
車両所属 スミ フク スミ
始発駅 福 島(青 森) 福 島(秋 田) 仙 台 仙 台
(青森)
仙 台(盛 岡) 仙 台
終着駅 隅田川 福 島 隅田川

<牽引機一覧>
仙台−黒磯:ED75(青)  黒磯−隅田川:EF58(宇)



42レ青森→隅田川


 青森−仙台間は普通列車に併結の、足の遅い列車です。青森から隅田川まで20時間を要します。


運用番号 機関車 仙航 1 北東荷
25
北東荷
22
北東荷
14
北東荷
23
北東航
21
北東航
 1
北東航
 2
北東荷
224
北東荷
223
北東荷
24
盛10
連結形式 マニ36 マニ マニ マニ マニ オユ10 マニ マニ ワサフ
8000
ワキ
8000
スニ40
マニ スハフ42
オハフ33
スハ43
オハ47
スハ43
オハ47
スハ43
オハ47
スハフ42
オハフ33
車両所属 セン スミ モカ
始発駅 青 森
(旭川)
郡 山
(会津若松)
福 島
(秋田)
仙 台 青 森(根 室) 青 森(網 走) 青 森 青 森
終着駅 仙 台 隅田川 仙 台

<参考>:青森−仙台間での長時間停車駅

野辺地828/837、八戸957/1009、花巻1419/1426、小牛田1704/1722


<牽引機一覧>
青森−盛岡:ED75(盛)  盛岡−黒磯:ED75(長)  黒磯−隅田川:EF58(高二)



1042レ〜1032レ青森→京都


 青森から東海道線に直通する列車です。
 品川・川崎が他線廻りであることから、恐らく、東北(貨)、山手(貨)、大崎支線、品鶴線経由と思われます。
 青森−盛岡間は1042レ(普通列車併結)、横浜羽沢以南は2033レになります。

 55-10改正で名古屋−京都間が廃止され名古屋行に変更されています(編成は55-10改正以降のもの)。

 1031レの場合と同様、秋荷2を除いてマニ44・マニ50等の新型車を中心に構成されています。こちらも東北方面からの荷物列車としては郵便車が入らない珍しい存在です。


運用番号 機関車 秋荷
201
秋荷 2 盛荷
202
盛荷
203
盛荷 2 名航 1 名荷 4 名荷
202
天荷 3 北東荷
12
北東荷
11
盛 8
連結形式 マニ44 マニ36 マニ44 マニ44 マニ50 マニ マニ マニ44 マニ マニ マニ スハフ42
オハフ33
スハ43
オハ47
スハ43
オハ47
スハフ42
オハフ33
車両所属 アキ モカ アオ ナコ リウ スミ モカ
始発駅 福 島(秋 田) 盛 岡 青 森 青 森
(旭川)
青 森
終着駅 横浜羽沢(汐留) 京 都 糸 崎 糸 崎 名古屋 名古屋 百 済 仙 台(隅田川) 盛 岡

<東海道線内での主な停車駅>

横浜羽沢312/1346、小田原1434/1440、沼津1534/1543、静岡1625/1635、浜松1743/1753、豊橋1826/1838、熱田2002、名古屋2009/2050、米原2221/2301、京都030


<牽引機一覧>
青森−盛岡:ED75(盛)  盛岡−黒磯:ED75(長)  黒磯−新鶴見:EF58(宇)  新鶴見−横浜羽沢:EF58(宇)
横浜羽沢−名古屋:EF58(宮)



<参考>東海道線←→東北線連絡列車

 ※以下の両列車の牽引機は宇都宮運転所のEF58です。


2631レ(横浜羽沢1625→隅田川1833)

※山手貨物線経由


運用番号 北東荷
260
北東荷
61
北東荷
62
EF58
連結形式 ワサフ
8000
マニ マニ
車両所属 スミ
始発駅 横浜羽沢
(熊本)
横浜羽沢
(大分)
横浜羽沢
(鹿児島)
終着駅 隅田川



2634レ(隅田川1130→横浜羽沢1351)

※山手貨物線経由


運用番号 EF58 北東荷
260
北東荷
61
北東荷
62
連結形式 ワサフ
8000
マニ マニ
車両所属 スミ
始発駅 隅田川
終着駅 横浜羽沢
(熊本)
横浜羽沢
(大分)
横浜羽沢
(鹿児島)



<参考時刻表一覧>

日本交通公社(現・JTB)  国鉄監修時刻表(大型版)
’82-2、’82-8号


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